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石灰石について

石灰石イメージ

石灰岩は、主に方解石(炭酸カルシウムCaCO3)という鉱物から出来ている岩石です。石灰岩を鉱業的に資源として取り扱う場合は鉱石名として「石灰石」と呼びます。
エジプトのピラミッド、ギリシャの神殿、中国の万里の長城、日本では高松塚古墳の壁画にみられるように、私たち人類は昔から石灰石を、生活はもとより文化、文明にかかせないものとして活用してきました。石灰石は、日本で自給できる唯一の鉱物資源で、セメント・鉄鋼のみならず農業、医療等、各種産業を通して私たちの暮らしに欠かせないものとなっています。

石灰石の成因

石灰石の成因は、生物起源と化学的な沈殿の2種類があると考えられています。

珊瑚礁イメージ珊瑚礁

生物起源とは、サンゴ・貝類・石灰藻などの生物の殻(主成分は炭酸カルシウムCaCO3)が堆積して出来たものであり、同様な生物活動は現在も続いています。グレートバリアリーフに代表されるサンゴ礁では今も石灰岩が生成されつつあります。

Hot springs of Pamukkale edit croppedヒエラポリス-パムッカレ(トルコ)(Wikipediaより引用)

化学的沈殿とは、水から炭酸カルシウムそのものが化学的に沈殿したもので、化石は含まれていません。特に石灰質を多く含む、温泉の沈殿物(石灰華)として生成することが知られています。
日本では長野県の白骨温泉など、外国では世界遺産に登録されたトルコのヒエラポリス-パムッカレの見事な石灰棚が有名であります。

石灰石の用途

石灰石の用途イメージ

石灰石は、セメント・鉄鋼だけではなく、私達の身近な物にも数多く使用されています。